当院に新しい呼吸器内科の先生4名が赴任し、完全複数診療体制が始まってから1ヵ月あまりが過ぎました。
なんだか最近は患者さんがニコニコ診察室にお入りいただくことが多い気がします。
「来たらすぐ呼ばれちゃったからかえって焦っちゃった(^^;)」
「血圧を測る前に呼ばれちゃった(*^^*)」
「早すぎて何かの間違いかと思っちゃった(^。^)」
患者さんもニコニコ、私もニコニコ、そしてスタッフもニコニコ(^_^)
とりあえずこの5月までの段階では、3月以前と比べて、(日にもよるのですが)お待ち頂く時間が大幅に減っていることが多くなっています。
これも、多くの方が、曜日や担当医師の変更にご協力いただけたおかげです。誠にありがとうございます!
院内で治療方針をできるだけ統一し、どの診療枠でも質の高い診療を維持するように尽力いたしておりますが、万が一診察内容にご納得いただけなかった場合は、もう一方の医師がなるべく速やかにフォローの診察させて頂くシステムも開始しました(もちろんそのことで患者様が特に不利益を被ることはございません)。
今後も当院におかかりの皆様には、専門医療機関ならではの奥深い、きめ細かい診療を提供致しますので、おカラダのことでご不安なこと、お困りのことがあればどんな些細な事でも外来にてご相談ください!
さて、院長ブログも現院長である私が執筆開始し丸5年が経過し、計117本の記事を掲載いたしました。
実は当院のホームページにいらっしゃる方のおよそ8割が、この医師ブログをご覧になられている方です。
夜な夜な頑張って書いた甲斐があるってもんです。
皆様、本当にありがとうございます・・・
という訳で、今回は少し趣向を変えて、ここ1年で皆様がどんな記事にご興味を持たれたかをランキング形式でご紹介してみたいと思います!
題して「医師ブログ 閲覧者数ランキング2023-2024」!
グーグル・アナリティクス4における2023年5月1日~2024年4月30日における、「ユーザー数(≒閲覧者数)」をもとにランキングしてみたいと思います(1人が2回以上閲覧しても、ユーザー数は1とカウントされます)。
上位10記事を挙げてみますので少し長くなりそうです。
その為、2回に分けて発表してみたいと思います!
それではHere we go!!
第10位(ユーザー数 23,823人)
2023.03.23 アレルギー検査の結果って、どう読んだらいいの?
この記事は、昨年の花粉症真っ只中の時期に執筆しました。
アレルギーのような症状にお悩みなのに、他の医療機関で「検査結果で出てないからアレルギーありません」と言われて途方に暮れている方が多くいらっしゃったので書いてみた記事です(ちょうどWBCで日本が優勝したタイミングでもあり、その時の院内の様子もブログに書き留めていました。何だがもうずいぶん前の事みたいに感じるのは私だけでしょうか・・・)。
アレルギーの採血検査(いわゆる特異的IgE検査)は、確かにアレルギーの有無の可能性を「推定」することは出来るのですが、この検査だけでアレルギーの有無を「確定」することはできない検査です。
医学はどの検査でも、その解釈に注意しないといけないものが多いのですが、このアレルギー検査はその最たるものでもあります。
しっかりした知識がなく検査を解釈しようとすると、あるはずのアレルギーを「ない」と判定されて症状に苦しんだり、またないはずのアレルギーを「ある」と判定されて無駄なアレルギー抗原回避を長期間行ってしまったりと、生活や症状のコントロールに長く影響をしてしまいます。
ぜひ検査の結果は、しっかりとアレルギーに詳しいお医者さんに説明してもらい、正しく理解して日ごろの生活に役立てましょう!
第9位(ユーザー数 26,263人)
2020.01.12 吸入薬をもらったときは・・・
この記事はもうすでに4年前のものになります。まだ「加藤医院」という名前でしたし、今とだいぶ違う院内の模様替えの様子も載せていました。
ただ私が赴任してから5年間、当院では、喘息に対する「吸入薬の使い方」にはめちゃくちゃこだわっており、それは今回新たに赴任された4人の先生方にも受け継いでいただいています。
やはり吸入薬は、飲み薬や貼り薬と違って、その薬の「量」や「使い方」が間違っていると絶望的に効果がなくなります。
また、吸入のやり方の個人差や、患者さん自身の性格や考え方、そしてその方の生活スタイルなどによって、「吸入薬の種類」の適正も人によって全く異なるものなのです。
これは治療ガイドラインにも詳しくは書いていません。
あまりにもパターンが多すぎて、ガイドラインに載せることができないものなのです。
そんな吸入薬を、数多の診療経験を元に適切に選んで、その方の吸入のやり方の弱点を見抜きしっかりと吸入薬の力を最大限に引き出すのが、私達専門医の仕事です。
第8位(ユーザー数 34,663人)
2021.06.06 治療してもなかなか咳が治らない時に、考えておきたいこと
この記事も2021年の記事です。
ようやく1回目のコロナワクチンが始まったときでした。
やはり「咳」に対する世間の風当たりが非常に強く、「なかなか止まらない咳」でお悩みの方が県内外から多く当院にいらっしゃっていた時期です。
この状況は今になっても変わっていません。
まだまだ咳でお悩みの方が非常に多く、直近1年のこのランキングでも8位に入りました。
「長引く咳」関連の記事は、他にも多くランクインしており、いかに皆さんが「咳」にお悩みでいらっしゃっているかを如実に表しています・・・
第7位(ユーザー数 35,756人)
2019.10.17 「かぜ」と「抗生物質」
この記事は2019年の「コロナ」以前の記事ですが、今でもまだ多くの方にお読みいただいております。
コロナによって、ウイルスには抗生物質が効かないという事実は、一般の皆さんにも広く知られることになりました(コロナで変わった、「いい面」といってもいいと思います)。
抗生物質は、使いすぎると菌が耐性化して、効かなくなってしまうのです。
が、一昔前はその場しのぎで風邪に抗生物質を使うのは当たり前でした。
一方患者さんからも風邪に抗生物質の希望があることが多かったのも事実です。
しかし、耐性菌で感染症の治療が難しくなる方が増えてきたことに伴い、20年ほど前から、医師教育の場で抗生物質を正しく使おうという機運が広がりました。
今では、風邪の原因をしっかりと推測し、抗生物質が必要なさそうなら出さないと言ってくれる医師もだいぶ増えてきました。
また患者さん側も抗生物質の耐性のことをご存知の方が増えてきて、「大事に使ってほしい」と考えて頂ける方が増えました。
抗生物質は大切な「限りある資源」です。
必要な時はしっかり正しく使い、いらない時には使わないという(それを判断するためには「攻めた問診」「攻めた診察」が必要になるので、診察の「質」が問われます)正しい抗生物質の使い方が、更に広まるといいなと思っています。
第6位(ユーザー数 51,561人)
2023.08.04 喘息の人って、解熱剤、鎮痛剤のんでも大丈夫??
この記事は2023年8月の記事なので、実質9か月間の集計になります。
今現在の実際の順位はもう少し上なのかもしれず、最近伸びてきた記事です。
多くの方が喘息や喘息気味と診断をされていますが、その中で解熱鎮痛剤の使用を全面禁止されてしまう方が後を絶ちません。
頭痛持ち、腰痛持ちの方は、これが何気に大きく堪え、生活の質を大きく落としてしまうことも珍しくないのです・・・
もちろん、「アスピリン喘息」と診断をされた方は、絶対にNSAIDsとよばれる解熱鎮痛剤は使用してはいけません。
ただ、多くの喘息の方は「アスピリン喘息」ではありません。
もちろん、だからといって全く心配しないで使っていいという訳ではないのですが、その見極めは時には専門医でも簡単ではありません。
でも、しっかりと状況をお聞きしたり、万が一起こったときの対処方法をお伝えしたり、時には長く様子を見させていただくことで、「アスピリン喘息」でなはいとの確証を得て、鎮痛剤が使用できるようになることも少なくないのです。
是非痛み止めについてお悩みの方は、呼吸器やアレルギーの専門医にご相談してみてください!
今回は10~6位までご紹介いたしました。
次回は5位から紹介しようと思います!