医師ブログ

2020.09.20更新

茅ヶ崎もようやく猛暑から解放されて、少し過ごしやすい季節になってきました。
しかし昨年にもお書きした通り、この時期は、実は喘息が悪化しやすい時期です。
季節の変わり目であり温度、湿度が変化しやすい時期であるうえ、ダニアレルギーのピークとなる時期でもあります。

特に毎年この季節に咳が出やすい方は要注意です。
急激な悪化をきたす前に早めにご相談いただくことをお勧めします。


さて、当院は9月20日から5日間のお休みをいただいております。
この時期より、当院は順次大きなリニューアルを行って参ります。

一つ目は施設の改装です。

メインはトイレの全面改装です。設備が古くなってきたことに加え、このコロナ禍でなるべく感染リスクを減らすように、手洗いの水栓をタッチレス化、また今まで分かれていた手洗い室とトイレのスペースを一体化します。
合わせてより開け閉めしやすい診察室の扉の導入、受付の荷物置き台の新設、待合室に柔らかな光を取り入れるロールスクリーンの導入を行い、皆様によりご利用いただきやすいクリニックにしてまいります。


二つ目は通常受診の患者さんと発熱など感染症が疑われる患者さんの動線の一層の分離と、冬に向けての発熱患者さんの診療、検査体制強化に向けたレイアウト変更です。

具体的には今まで点滴、処置用として使用していた診察室裏のスペースを、全面的に模様替えしております。
また当院でも新型コロナの抗原検査が実施できるように運用面での調整を行っています。
こちらは9月中に完成する予定ですので、完成次第HPでお伝えしようと思います。

また今年度のインフルエンザ予防接種を10月1日から開始する予定です。
以前のブログでもお伝えしたように、コロナ禍の収まっていない今年は特にインフルエンザ予防接種を受けていただくことが重要となります。

当院に通院されている方は、昨年と同様、診療時に随時お受けいただくことができるように致します。

また当院に通院されていない方で、接種をご希望の方には以下の方法をご用意することといたしました。

① 月、水、金の14時から14時20分までの間に、完全予約制のインフルエンザ予防注射専用受付枠をご準備いたします。
現在のところ1日10名までお受けし、インターネット予約専用ページ、もしくはお電話で予約をお受け致します(予約専用ページについては準備が整い次第HPに掲載いたします)。
この時間は通常診療の方はクリニックにお入りになりません。また待ち時間も少ないと思われますので、他の患者さんとの接触をできるだけ避けたい方はこちらの枠をお使いいただくことをお勧めいたします。

② 通常の診療時間帯でもインフルエンザ予防接種をお受けいたします。
但し、混雑予防のために必ず事前にお電話でお問い合わせください。なるべく混雑の少ない時間でご案内する予定です。
お電話を頂かずに直接お越しになった場合は、かなりの待ち時間となる可能性がありますので、御協力を宜しくお願い致します。


三つ目は、現在、そして今後の院内混雑回避、感染リスク低減です。

当院に受診いただく患者さんの急増により、現在受診していただいている患者さんの皆様には、ここ最近の混雑で大変ご迷惑をお掛けしております。
先日椅子の入れ替えを行いました(スタッフブログもご覧ください)が、今後この椅子の間にアクリルパーティションを設置いたします。お座りになれる患者さんを増やしつつ、感染リスクを低減するレイアウトを導入いたします。

またもう少し後になりますが、更なる混雑回避のために、新規予約システムを導入する予定です。
初診や再診の方が今まで以上に予約しやすく、一方今まで予約なしで直接来院されていた方にもなるべくご負担をお掛けしないシステムを考えております。
とは言え、当初は運用面で慣れないこともあるかと思いますので、多少の面はご容赦いただければ幸いです。


今年の冬は、当院にとっても初めて経験する冬です。
至らない点も数々生じるとは思いますが、スタッフ一同全力で、当院にいらっしゃる方が少しでも快適に受診できるよう、できる限り最善の診療体制を作ってまいります。



引き続き新しくなる加藤医院をよろしくお願い致します!

投稿者: 加藤医院 院長 浅井偉信

2020.09.11更新

8月26日に、新しい気管支喘息の吸入治療薬である「エナジア」「アテキュラ」が発売されました。
これらは、気管支喘息の治療の基本である「吸入ステロイド」に「吸入気管支拡張薬」が配合されたお薬です。特に「エナジア」は喘息に対する吸入薬としては、3種類の薬剤を1つにまとめた初めてのお薬ということで、今後の治療の幅が拡がる可能性があり注目されています。

これで喘息の吸入治療薬のラインナップは以下の通りとなりましたCOPDのみに使用できる吸入薬はここには掲載していません)。

喘息治療薬一覧
ご覧のように、今は本当に多くの薬剤があります。
吸入による喘息症状の予防治療が本格的に行われるようになってからおよそ20年、当初はスプレータイプのお薬だけでしたが、その後パウダータイプ、ミストタイプのお薬が発売され、その形、方法もどんどん増えてきています。

それはより治療効果を上げるための製薬会社の努力があってのことなのですが、治療選択肢が増えることにより、患者さんにとっては薬の使い方がどんどん複雑になってきているという側面もあります


このブログを読まれている方でも、これらの吸入薬をすでに使われている方が少なからずいらっしゃると思います。
本来であれば、これらの薬の正しい使い方、コツなどは対面でお話しし、実際に器具を使ってみないとなかなか伝わりづらいことです。
しかし、なかなか皆さん全員がアドバイスを受けられる環境にいらっしゃるとも限りませんので、今回から不定期になると思いますが、各吸入薬のいわゆる「落とし穴」を書いてみようかと思います(すべてを書くスペースは到底なさそうなので、代表的な落とし穴を挙げてみたいと思います)。

まず今回は、レルベアやアニュイティという薬剤で使用される「エリプタ」という器具について取り上げます。

この吸入薬はフタを開けると、その動作でパウダーの薬剤が充填されるので、あとは吸うだけという非常にわかりやすい吸入器具です。
症状のよく出る、比較的重い喘息の方に対しては吸入薬を多く使う必要があるのですが、この器具は、多い量の薬でも1日1回1吸入で済ませることができるので、簡便性は群を抜いています。
そのため多くの喘息の方に使われているお薬です。

ただこの吸入薬にも「落とし穴」があります。

元来パウダータイプのお薬は、吸っている感触があまりありません。
ですので、正しい使い方をしないまま使っていると、気づかないで正しく吸えていないということが起こってしまいます。

この薬剤は、先ほども書いたようにフタを開けることで薬剤が充填されますが、これはフタを最後までしっかり開けないと起こりません。中途半端に開ける状態では薬が充填されていません。
この状態で使用しても全く薬が体内に入らないので、意味がなくなってしまいます。
これに気づかないまま時間が経過していると、しっかり薬を使っているのになかなか良くならないという事態がおきることが少なくありません。
(一方、逆に何度もフタを開け閉めしてしまうと、吸入しなかった薬が破棄されてムダになってしまうという落とし穴もあります)。

また、吸入薬はしっかりと気管支の奥まで薬剤を届ける必要があります。そのためにはある程度強い吸入力が必要となります。しかもしっかりと薬を吸いきるにはある程度の長い時間吸い続ける必要があり、さらに吸った薬を気管支の奥まで充満させるために、吸入後に息止めをする必要があります。

しかしこれができていない方が非常に多いのが実情です。

当院にいらっしゃる方で以前からエリプタを使用されていた方に、エリプタを診察室で実際使用していただくと、吸入力が非常に弱かったり、吸入の持続時間が短かったり、息止めができていないケースが少なくありません。
これによって症状が十分に取れないことが多いのです。

エリプタの正しい使い方は「しっかりした強さで」「男性なら3-4秒、女性なら2-3秒、胸がしっかり膨らむまで吸い」「その後5秒間息止めをする」が基本になります。

これらは教わらない限り、正しく行うことはほぼ不可能ですし、一度教わっても時間が経つと徐々にできなくなっていることも少なくありません。

他にもいろいろポイントがありますが、すべての手順を正しく使用するというのはなかなか難しいことです。
せっかくの吸入薬です、安くもない薬剤なので、使用する方には最大限の効果を得てほしいものです。ほかの器具でもそうですが、吸入薬を使用する際はぜひ医師や薬剤師などからしっかりサポートを受けられる環境で使用していただきたいと思います。

投稿者: 加藤医院 院長 浅井偉信

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