医師ブログ

2019.09.14更新

当院は明日から9月19日までお休みをいただきます。20日から診療を再開しますのでよろしくお願い致します。
さて、台風やら猛暑やらで大変な夏も過ぎ去りつつあり、ようやく涼しくなってきました。
そして、秋の季節の到来とともに「かぜ」の方が当院にお見えになることが増えてきております。

実はこの「かぜ」という病気、私は診察、治療することが大変難しい病気だと思っています。

かぜは正確には「急性上気道炎」と言い、その原因のほとんどがウイルスです(インフルエンザはまた別の病気と考えます)。
ウイルスには抗生物質(正確には「抗菌薬」なのですが、マニアックな話になるためここではわかりやすくなじみ深い用語でお話しします)が効かないので、かぜに抗生物質を使っても意味がありません。
ただかぜ診療の難しいところは、「かぜに見えて本当はかぜではない」病気が数多くあるからです。
例えば細菌による肺炎や気管支炎、副鼻腔炎などの病気の初期症状は、せき、鼻水、喉の痛みだったりと、かぜと似ていることも多いのですが、これらの病気には抗生物質が必要となることがあります。
また熱が出てだるいという症状であればそれこそ、ここにはとても載せきれない様々な病気の初期症状にもなります。
また高齢の方など免疫力が弱っている方では、ウイルスによる「かぜ」にかかることで免疫力が落ち、そこに新たに細菌がついてしまうことで肺炎や副鼻腔炎などのより重い病気に移行することもあるので、簡単に様子を見ましょうともいえない面もあるのも事実です。
かといって、抗生物質をむやみに処方することはいろいろな面で害が大きいことが最近は知られてきていますので、やはり抗生物質の取り扱いについては慎重にならないといけないことでもあります(このことについてはまた別の機会に触れたいと思います)。

本当の「かぜ」:つまりウイルス性の急性上気道炎に対して、根本的に治す抗ウイルス薬というものはないのが現状です(インフルエンザは別です)。

ただ可能な範囲で症状を抑えることは体の休息につながりますし、正しい対症療法は私はやっぱり意味があると思います(ただかぜの症状とは、体がかぜを治すための反応でもあるという面もあり、どこまで症状を抑えたらいいかはその都度判断しないといけません)。
また漢方は実は風邪とは相性のいい治療法です。漢方は病気ではなく、症状や体全体を診ることで発展してきた分野なので、かぜについても豊富な経験が積み重ねられているからです(一方西洋医学は病気に対して治療するので、ウイルスに対抗する薬がない以上かぜに対抗することは難しいともいえるのです)。


と、我々が「かぜを診る」ということは、やはり内科医としての総合力を試されているということなのではないかと思っています。もっと勉強しないとな・・・

でも結局かぜをひかないに越したことはありません。

かぜをひかないために有効なのは感染予防であり、一番は手洗いです。
またインフルエンザや、高齢者なら肺炎球菌の予防接種を打っておくことは、かぜの重症化を防ぎます。
当院では肺炎球菌の予防接種を随時行っておりますし、インフルエンザの予防接種も秋から開始となります(開始の際はこのホームページでもお知らせします)。

ぜひ早めの対策をしていきましょう!

投稿者: 医療法人社団加藤医院

2019.09.03更新

まだまだ暑い日が続いておりますが、9月になり少しだけ暑さのピークは過ぎてきたように思います。
これから徐々に涼しくなり、だんだんと過ごしやすい季節になります。食欲の秋、スポーツの秋・・・いろいろ楽しみなことが多い時期です。

ただ!ぜんそくの患者さんは要注意の季節でもあります!
9月はぜんそくの悪化が急に増えてくる時期です。

ぜんそくは大きな温度の変化、空気の乾燥、気候の変化やアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)の増加などで悪化を引き起こします。
秋は夏と比べ、寒暖差が大きくなり、空気が乾燥するため、悪化を引き起こしやすくなります。また秋はしばしば台風がやってきたり、秋の長雨があったりし、これによる気候の大きな変化により悪化を引き起こす例も多くあります。
加えて部屋や布団にいるダニは、夏に勢いよく増殖し、その死骸が秋にたまる(気分を害した方、すみません・・・)とされているため、これらがアレルゲンである場合もこの季節は悪化します。
つまりぜんそくが悪化する要因がそろっているのが9月から始まる秋というわけなのです。

またこれに加えて私個人としては、夏場はどうしてもぜんそくが安定しやすい時期になるためについつい油断して吸入薬をはじめとする治療をサボってしまう人が増えるのも一つの要因なのでは・・・と思っています。

ぜんそくは以前もここに書いたように、気道の慢性的な炎症によって引き起こされます。
強い炎症が起こると、あの有名な「ヒューヒュー」となる呼吸音が出てくるのですが、炎症の程度が軽いとこのような音はならないこともしばしばあります。
そのため症状も大したことがないと、あたかもぜんそくがだいたい治ってしまったかのような錯覚に陥ります。
しかし、だからと言って少しでも気道の炎症が残っていると、上に書いたようなことをきっかけとして容易にぜんそくが悪化してしまうのです。

ぜんそくは

『落ち着いているときに、いかにしっかりと治療を続けられるか』

が長い目で見た時の治療成功のカギです。症状が落ち着けば薬を段階的に減らしていくことができる場合も多く、結局は患者さんの負担が減る一番の近道となります。
ぜひしっかりとお薬を続けていただき、少しでも変だな・・・と思ったらお気軽にご相談ください!

投稿者: 医療法人社団加藤医院

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