医師ブログ

2021.04.18更新

トップページにも掲載しておりますが、当院は新型コロナワクチンの接種開始に向けて動き始めています。
当院は一般高齢者の方と、近隣の医療従事者の方へのワクチン接種を行います。
ワクチン供給数、接種体制を考え、一般高齢者向けは、当面の間は当院かかりつけの方のみに限定させていただくこととしました(詳しくはこちらをどうぞ)。
医療従事者の方はこの限りではありませんので、今後開始される神奈川県の予約システム稼働開始をお待ちください(詳しくはこちらをどうぞ)。

というわけで、いよいよ接種開始間近のワクチンですが、いざ始まるとなると不安になる方も多いようです。

特に「私は打っていいの?」という質問が多く寄せられています。

とりあえず接種開始に向け、今回は「私は打っていいの?」という疑問にお答えしてみようと思います。
ややこしくなるので、今回は「私は打った方がいいの?」「ワクチンって大丈夫なの」という議論はしません。ワクチンそのものについての情報については以下をどうぞ。

2021.2.11 いよいよ新型コロナワクチン接種開始! ~ところでコロナワクチンってどんなもの?~

もちろんまだわからないことも多く、また医学に絶対はありませんが、ひとまず現時点でわかっていることがここにまとめられていますので、この中から疑問の解消になりそうな部分をいくつか抜粋して紹介しましょう(なおThe New England Journal of Medicine(NEJM):「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」は、医学系雑誌の中で最も歴史が長く、最も有名な雑誌です。ここに掲載されている情報の信ぴょう性は医学界では一般的に非常に高いと言われており、我々もコロナに限らず普段から多くの最新情報をこの雑誌から学んでいます)。あくまで今回の内容はこのNEJMに記載されている情報が基本となります。

Q1:「私は打っていいの?」
A1:このワクチンを絶対打ってはいけない人(「禁忌」といいます)は、過去にこのワクチンでアナフィラキシーなどの重度のアレルギーを起こした人(今回は誰もがはじめてこのワクチンを打つので、つまり1回目で反応を起こしてしまった人)、またこのワクチンに含まれている添加物である「ポリエチレングリコール」、またこれと交差反応を起こしうる「ポリソルベート」に重度のアレルギーを起こしたことのある人だけです。
「ポリエチレングリコール」は他にも軟膏剤や化粧品、食品(乳化剤として)など、日常的に多く使われています。また大腸内視鏡検査で用いる下剤(ニフレック®)はまんまこれです。
また「ポリソルベート」様々な薬の添加物に加え、インフルエンザワクチンや13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、ロタウイルスワクチン、ポリオワクチンなど様々なワクチンに含まれていますワクチン接種後に熱が出た、だるくなった、強く腫れた程度の症状は重度のアレルギーには該当しません)。

つまりこれらに対しアナフィラキシーなどの重度アレルギーが起こったことがある人以外は、すべて「打っていけない」人ではないということが言えます。

Q2:「っていっても、私アレルギーあるんだけど、本当に大丈夫?」
A2:アレルギーを持っているだけではワクチンを打てない理由にはなりません。
上記の添加物以外のアレルギーは問題視されません。つまり食物アレルギー、花粉症、喘息などのあるなしには関わらないということです。
ただしアレルギーを持っている方は接種後15分ではなく、念のため30分の経過観察が勧められます。

Q3:「私は癌にかかったことあるんだけど・・・本当に大丈夫?」
A3:癌を持っていたり、免疫を抑制する薬を飲んでいたりする方は新型コロナの重症化リスクが高いため、できれば接種したほうがいいです。
ただし、これらの人のデータが少なく、安全性や効果のデータは少ないのが現状です。
また免疫機能が低い方では、理論上有効性が低くなる可能性があります(あくまで推定です。データはありません)。

Q4:「何か症状があったらワクチンは打てないの?」
A4:基本的に急性疾患にかかっている方は接種を延期する必要があります。
つまり風邪をひいたり、37.5℃以上の発熱をきたしている方などです。
ただし、この症状が慢性的にある方はこの限りではありません。例えばCOPDの方の咳や呼吸困難、炎症性腸疾患の方の慢性胃腸症状などです。

Q5:「コロナにかかったことあるんだけど、打った方がいいの?」
A5:結論から言えば打った方がいいです。
新型コロナにかかっても、3か月以降は再感染するリスクがあります。かかってから3か月以上経過してから、ワクチンを接種することが推奨されています。

以上、今回はコロナワクチンの疑問の中から、「私は打っていいの?」という部分にフォーカスを当てて情報を載せてみました。
あくまでも任意接種ですし、強制されるべきものではないと思いますが、やはり客観的なデータや分子生物学的な原理から考えると、それほど危険なものとは思えないという印象は持っています。
現時点では、ファイザーのワクチンに関しては、他のワクチンで騒がれている「血栓症」の目立った報告もないようです(因果関係不明の死亡例は某週刊誌が大騒ぎしていますが・・・)。

ワクチン接種も近くなり、ワクチンの情報量も増えてきました。
中には信用性の低いデータや、個人の主張にとどまる情報も少なくないようです。
接種するにせよ、しないにせよ、とにかく信用度の高い情報を正しく理解することで、皆さんが十分納得して判断をしていただければと思います。

私どもも、もうそろそろワクチンが回ってくるようです。私は接種しようと思っていますので、接種したらそのレポートをまたこちらで行いたいなと思います。

あとご報告。
懲りずに行った院内改装工事第4弾が終わりました。
今回はレントゲン室の前、呼吸機能検査エリアから第3診察室入口、処置室(現発熱外来連絡口)入口エリアまでの壁塗装です。
以前はあまり患者さんが入るエリアでなかったため、だいぶ年季が入ったままの状態でしたが、今回ツートンカラーに塗りなおし、だいぶ明るい印象になりました。

 壁塗り替え

壁塗り替え

壁塗り替え


ひとまず予定していた今回の改装工事は一旦完成です。が、古くなっている部分もまだ多く残っており、そのうち続きをやるかもと考えています。改装マニアの方、次回まで今しばらくお待ちください(笑)

 

投稿者: 加藤医院院長 浅井偉信(内科・呼吸器・アレルギー専門医)