今年も1年間加藤医院をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
さて、今回は激動の2020年の加藤医院を、この場で少し振り返りたいと思います。
2020年は1月の診察室の模様替えから始まりました。これに伴い私と加藤医師の診察室が入れ替わりました。またX線透視装置を撤去し、内視鏡室を移動しました。
そして春に数名の新しい事務スタッフを迎えたところでコロナの流行が始まりました・・・
当然この時期はまだまだ風邪が流行る時期でもあり、多くの発熱した患者さん、咳や痰の止まらない患者さんがいらっしゃいました。
我々もコロナのことがまだよくわからない時期であったため、かかりつけの患者さんやスタッフのことを考えた時に、発熱患者さんを受け入れるかどうかの決断を迫られました。
しかし、このころにはかかりつけの方にとどまらず、周りから医療機関を受診できなくなった発熱患者さんの相談を多く受けるようになっていました。この頃は総合病院の発熱外来くらいしか受け皿がない状態でした。
一方、私自身がつい1年前まで市立病院での感染対策チームで活動していたその経験から、いわゆる飛沫、接触感染であるコロナは、しっかりした対策を取れれば患者さん、スタッフへのリスクをある程度しっかり抑えることはできるだろうという見込みを持っていました。
最終的には、自分たちがしっかりと発熱患者さんに対応することで、当院が発熱して困っている方の受け皿になり、さらにそれによって総合病院の負担を少しでも減らせればとの結論に至り、発熱患者さんの受け入れの継続、院内の大改造へと舵を切ることとしました。
まずは受付のパーティションを設置し、待合の椅子をすべて交換し、個別の椅子にした上ですべての椅子の間にアクリルパーティションを自作しました。
そして、移動した内視鏡室を、検査のない日は発熱診察室としても使えるようにし、いままで点滴室として使用していたエリアを発熱外来専用待合室に改造しました。
幸い昨年1年間、当院では院内感染、クラスターの発生はなく、私を含めスタッフへの感染も生じておりません。
6月には加藤医院が加藤浩平先生から正式に私浅井偉信が加藤医院を継承し、新体制での船出となりましたが、加藤医師の診察は週2回継続しており、特に患者さんの当院の使い勝手にはお変わりはないものと思います。
7月からは1か月遅れで特定健診、9月からは予定通り高齢者検診が始まり、お受けいただいた患者さんからは幸い病気の早期発見につながった方が何名もいらっしゃいました。
9月には新しい体制のもと、念願であったトイレの改装をはじめ、
診察室のドア変更などの工事を施行、
続いて11月には受付、待合エリアの壁や床の張替え、荷物置き台の設置などを実施し、より過ごしていただきやすいクリニックを目指し歩を進めています。
また新しい看護師が新たに仲間に入り、より充実した診療体制になりました。
10月からはインフルエンザの予防接種が開始し、コロナ禍の中少しでも密を回避しながら一人でも多くの方に接種いただけるように致しましたが、それでもご希望にお応えすることができないケースもありました。この場を通じてお詫び申し上げます。
12月には新たにネット、電話、窓口で受付可能な即時予約システムが稼働し、我々もまだ手探りな状態でありつつも徐々に慣れつつあるところで2020年を終えました。
というわけで、この一年間は世の中がコロナ禍で激変する中、当院は加えて院長交代、呼吸器アレルギー専門診療2年目、ハード、ソフトの変更、スタッフの入れ替わりなどで、加藤医院史上かつてないほどの変化があった1年だったように思います。
度重なる変更で患者さんにも少なからずご負担、ご迷惑をお掛けしている面があろうかとは存じますが、今後も安心して快適にご受診いただけるクリニックを目指す過渡期とご理解いただけると幸いです。
どうぞ皆様2021年も加藤医院をよろしくお願い致します。
なお新年は5日より診療を開始します(県の要請により29日、30日と発熱患者さんの対応をさせていただいた影響で、1日開始を遅らせていただきました)。
報道の通り、茅ヶ崎も例外ではなくコロナ陽性例は大幅に増えており、当院でも複数の陽性例が出ています。
しかし私の印象では、少なくとも当院で確認した陽性者の多くはやはり接触者で、自身の不注意ではなく、避けられないシチュエーションだった方がほとんどな印象です。
報道では人々のモラルの低下を嘆く声も多いですし、あたかもモラルが低いから感染すると言った論調も聞こえてきますが、私がここ茅ヶ崎で見た限り、ここではそのような方は少なくとも多数派ではなく、大多数の方はしっかりと感染対策を理解し、対応をされているように思います。
そもそも冬は風邪(=ウイルス性急性上気道炎)が流行りやすい季節なのです。
24時間365日引きこもっていない限り、誰だっていつ感染するかわかりません。
どうか感染した方を責めることなく、周りや社会で温かくサポートしてほしいと思います。
そして感染を隠す空気を決して作ることなく、皆さんが体調のトラブルについて気軽に相談できる世の中の雰囲気であり続けることを切に願っています。