医師ブログ

2010.12.21更新

・Homeostasis model assessment-(insulin)resistance HOMA-R
ーインスリン抵抗性を簡便に評価する方法
ーHOMA-R=空腹時血糖値(FBS) mg/dl × 空腹時インスリン値(FIRI )micU/ml/405
  ・正常 1.6以下 インスリン抵抗性あり 2.5以上
  ・HOMA-Rの上昇と中性脂肪はよく相関する
    -空腹時のTG上昇は、インスリン抵抗性を示唆する
  ・HOMAーRが2.5未満であってもインスリン抵抗性が存在することが多く、1.6未満であってもインスリン抵抗           性が存在することが多い。
  ・FBSが140以下の場合はインスリン抵抗性の良い指標(血糖上昇に対して、インスリン分泌が直線的に増加   することが前提であり、糖尿病のようにインスリンの追随が頭打ちになってくると相関を示さない。)
  ・肥満例ではインスリンの追随が良好であり、相関が良好、非肥満例では良好な相関はみとめられない。
  ・早朝空腹時の血中インスリンの値が15μU/ml以上の場合には明らかなインスリン抵抗性がある .

  HOMA-β
・HOMA-β(%)=(空腹時インスリン値(FIRI )×360)/(空腹時血糖値(FBS)-63)
・膵β細胞のインスリン分泌能を示した指標
・正常値40~60、それ以下ではインスリン分泌能低下

 c-peptide値
・インスリン分泌量の測定する検査。
 C-ペプチド(CPR)は、分泌刺激により、インスリンと共に膵臓β細胞から血中に放出される。C-ペプチドはインスリンとくっついた状態で分泌されるので、内因性インスリン分泌の評価や糖尿病の病型判定のためにおこなうのに適している。
・膵臓では、プロインスリンという物質が分解してインスリンが作られる過程で、C-ペプチドが生じる。このうち一定部分が尿中に排泄されるのでインスリンの分泌能がわかる
・インスリン療法を行っているかたの膵臓の働きをみるのに適する
インスリンの場合、糖尿病の人は血糖を下げるために皮下にインスリン注射をして注入するため、これの量も測定されてしまうから、自分の膵臓でどれだけ分泌しているのかわからない。C-ペプチドを測定すれば自分の力でどれだけ分泌できているかわかります。
C-ペプチドを測定して自分の力でインスリンが十分分泌されていることがわかれば、インスリン注射をやめることもできます。そのためにC-ペプチドを測定します。
基準値
インスリン(IRI)5~15μU/mL
C-ペプチド血中:1.2~2ng/mL 尿中:40~100μg/day

投稿者: 茅ヶ崎内科と呼吸のクリニック 院長 浅井偉信

SEARCH

ARCHIVE